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篠田桃紅

つぶやき
02 /16 2021
たまたま見つけたYouTube動画で、墨と筆だけで作品を作り上げる作家を見つけました。

篠田桃紅、102歳。

動画のサムネに映し出された横顔を見た時は、彼女に失礼だと思いますが、達観した男性だと思いました。

動画が始まり、彼女が話すシーンが映し出されたときに僕の考えが打ちくだかれ、とても魅力的な女性で今でも勢力的に作品をを作り出す人なのだということが分かりました。

その動画は、NHKのEテレの中のドキュメンタリーとして放送されていたみたいで、放送日は今から6年も前でした。

今生きてたら108歳ということで、僕の中ではすでに過去の人だと思っていたのですが、ウィキペディアで調べると今でもお元気だということが分かって、すごく生きるための勇気やモチベーションをいただけました。

その放送の中で美術家として成功していても、結婚や子育てなどが出来なかったことについて話しをされているシーンがあり、とても印象に残りました。

これからもずっと筆を持ち続けていて欲しいと思います。



タクティリス~正美編 第十八話

正美は、送信しましたという完了画面を眺めていた。アゲハに送信したメールに対しての返信を期待するという気持ちは湧かなかった。たんたんと食事を済ませ片づけをしているときにメールの着信を知らせる振動音がなった。

《ちゃんと覚えてますよ!仏像の話が出来て楽しかったし、うどんもおいしかったですね。デートはいつでも大丈夫です。基本、暇なので、まみさんの都合に合わせます。連絡楽しみにしてますよ~。アゲハ》

絵文字もないすっきりとしたメールが自分宛のものなのかがわからなかった。返信されたといううれしさやまた会えるという期待感なども不思議と感じなかった。都合のいい日を考えることもなく午後のパートに向かった。



早朝に起きて、家族の朝食や弁当を作り、午前のパートに出かける。昼休みに昼食をとりに一旦帰宅する。午後からのパートをこなして、夕方の買い物。夕食の準備と洗濯をし、長女と次男と一緒に食事をとる。夫や長男の夕食は、別に分けて用意をしておく。洗濯物を取り入れて、収納場所に戻し入浴。全員が眠ったら食事の片づけをして就寝。翌日も同じことが繰り返される。

夫との会話は、あの夜の口論からまったくなくなっていた。アゲハからのメールもない。ただ、それだけだった。

正美は、感情のない機械のように同じことを繰り返すだけの生活をしていた。そこに人生の目的を考えたり、生きがいを見出すことができなかった。自分の存在すらわからなくなっていた。化粧をすることも外出の際に服を選ぶことも家事と同じ、単なる作業のひと
つになっていた。まるで感情を入れると効率が悪くなるかのように、ただ、時間内に完成させることを目的としていた。

洗面化粧台の前で、いつものように作業をこなしているとランドセルを背負った次男の悟が近づいてきた。普段なら邪魔をされたくないので、遠ざけるようにしていたが、この日は違った。邪魔者扱いされないとわかったせいなのか、しばらくの間、悟は正美の横に
立って一緒に鏡を見ていた。鏡を通して視線が合うたびに正美を笑わせようとしたいのか、顔をゆがめて表情を変えている。

学校に遅刻するかも知れないぎりぎりの時間なのに必死に顔を作っている悟が、おかしくてついに噴出した。正美の笑顔を見て安心したのか、悟も笑顔になった。

「いってきます!」
戦いに勝った戦士のように胸を張り、あごを引いて、太くて低い声を出していた。意味のわからない悟の態度にまた噴出してしまった。

「ユーちゃん、待たしてるのと違うの? 早く行きや」

玄関でどたどたと靴を履く音が聞こえてドアが開かれた。

「いってきま~す!」
いつもの元気な声に変わっていた。

「ハンカチ持った?」
正美は、そのままハンカチのある場所に向かっていた。

「忘れた~」

「靴、履いたまま待っときなさい」

扉を開けてリレーの選手のような態勢で待っている悟にハンカチを手渡した。

「どこにも行かんといてな」

そう言い残して悟の姿が消えた。扉がゆっくりと閉まった。

洗面室に戻り化粧の続きをしている間、悟が残した言葉と心配そうな顔の残像が、ずっとあった。最後に口紅を入れて、鏡に写った自分の顔をじっと眺めた。悟の運動会のときに学校のトイレで見た顔とは少し違っているように感じた。そこには意外なほど満ち足りた表情があった。

子供から頼られているという実感が正美にエネルギーを与えたせいなのか、それとも何も考えずに日常を送ったせいなのかはわからないが、老婆のように疲れきった表情ではなかった。さっきまで傍らで変な顔をしていた悟のエネルギーがまだ洗面室に満ちているようだった。

化粧を終えるとクローゼットを開いていた。いつもは、洗濯物の中からローテーションで服を選んでいたのだが、今日は違っていた。パートに行くだけなのにいつもと違う服を選んでいると気持ちが高揚しているのを感じた。夫とふたりで食事に行こうとした日の服も視線に入ったが取り出すことはしなかった。

結局、カーキ色のチュニックとデニムのパンツという普段とそう変わらない服装に落ち着いた。それでも昨日までの空虚感が嘘のように、満足げな表情をした正美が鏡に写っていた。最後にネックレスを選んでいるとスマホが振動した。アゲハからのメールだった。

迷惑をかけないために、自分からは基本的にしないのだが、仏像の話が出来る人は珍しいので送ってしまったという内容だった。正美は明日のパートが休みだということと京都で会いたいという内容で返信した。

アゲハからの返信はすぐあった。いつでも大丈夫なので、待ち合わせの時間と場所を教えて欲しいとのことだった。午前十時に京阪電車の三条駅の改札前での待ち合わせが決まった。長い間付き合っているカップルのような流れで初デートが確定した。ずっと悩んでいた正美はもういなかった。

デート内容などは、京都に住んでいるアゲハにまかせることになった。三時間のデートで京都らしいところを感じたいというのが正美の希望だった。デート代は、一万八千円。デートにかかる費用は全て正美が負担する。息子とふたりで京都見物をしているようなものになるかもしれない。それでも構わないと思った。今の生活をずっと続けて死んでいくことに対する恐怖から逃げ出すための最初の一歩だった。

◆第十七話
◆正美編 トップ


2月17日より東京・静岡に行きます。詳細はこちら。



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前田貴久

生年月日 : 1963年9月6日
職業 : 性感マッサージ師
住所 : 大阪府大阪市中央区
自己紹介 :
はじめまして、前田貴久ともうします。

私は、性感マッサージのスペシャリストとしてセックスレスによる欲求不満や仕事のストレスでお悩みの女性を心身ともに癒しております。

施術は、ローションやオイルなどを一切使用せず、自然に分泌される愛液と口技による唾液を併用しながら、柔らかい指先と舌技により、独特の刺激を与えます。

流れとしては最初マッサージによって手先から肩や腰・背中、ふくらはぎ、足の裏など全身を重点的にもみほぐした後、ゆっくりとしたソフトタッチを髪の毛から始まり全身に施し、敏感になってきたところで口技と手技を併用し、絶頂を迎えていただきます。

女性としての悦びを存分に味わっていただければ幸いです。

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